寿誕を兼ねたパラレルSSの続き(笑)

今週土曜朝の5thはアメリカと茂野ファミリーの話
なのでまァどうでも良いとして(笑)、先週はやっぱ
りジュニアの「コングラッチュレーション」に笑ってし
まいました(^^;

この同年代による微妙な三角関係(←違います)
三者会談が笑いを誘うんです・・・。(私に~)
ジュニアの「おめでとさん」に対してゴローが真顔
で「ええ!?オマエ、いつオレ達が結婚したって知
ったんだ!?」って答えそうなんで(笑)。
その返事に「チッ、本当だったのか」と舌打ちする
ジュニアと、ゴローの横で頬を赤らめる寿くんを想
像するのはきっと正しいゴロトシの姿だと思います
・・・(笑)



「ありがとうございました」
「またお越し下さいませ!」

お店の人に見送られて外に出ると、そろそろ陽が落ちそうな時間だった。
結局、彼とはほとんど会話らしい会話もすることなく終わってしまった。

・・・でもだからと言って何がしゃべれただろう?

ううん、今日は初めてだったんだし、これからまた仲良くなって行けばいいんだ。

(・・・な、仲良く・・・?)

いやだな、僕は何を考えているんだろう。
そんな勝手なこと彼に対して失礼だって・・・!

(あ、そうだ先輩へのお礼を何か・・・)

そうそう、良いお店紹介してもらったんだし・・・何がいいかなぁ。
思いながら財布の中身を見て、僕は先程の支払いにこっそりため息をついた。
本当にビックリした・・・切って剃って洗って・・・で、まさか5千円札で足りないなんて!
お小遣い増やさなきゃいけないかな・・・お給料預けてるお祖母ちゃんにお願いしようかな。

そう言えば今まで実家にいた頃はお祖母ちゃんが髪を切ってくれていたし、高校生になって寮に入ってからは寮監さんが「佐藤君は特別サービス♪」とか言って時々切ってくれていたしなぁ・・・。
たまに寮の近くの床屋に行くと、安いけど野球大好きなおじさんが髪を切りながらずっとしゃべっていて出来はイマイチだった。
まぁ、僕も坊主にさえならなければいいや・・・と、つい一緒になって話し込んでしまってたんだけど。
野球好きな人に悪い人はいないからね。


「・・・さて、何を買って行こうかな」

最近テレビで見たCMを思い出しながら、僕は街中に足を運んだ。



「先輩、昨日は良いところを紹介していただきありがとうございました!」
「おっ、スッキリしたな佐藤。あそこ良かっただろ?」
「はい、とても」
「オレも気に入ってるんだ。今度何かおごれよ?」
「あ・・・それなんですけど、あの・・・これお礼です。良かったら召し上がって下さい」
「何だ、気が利くな・・・。ん?ハムかこれ?」
「はい。その・・・何が良いのか分からなかったんですけど・・・ダメですか?」
「いやいやサンキューな。嫌いじゃねぇよ。うん、ハムか・・・よし、これから佐藤のことは『ハムの人』って呼ぶことにしよう」
「?」
「いや何でもないよ、何でも・・・ププッ」
「???」

先輩の言ってることはよく分からなかったけど、別に嫌そうでもないみたいだから、まぁいいかな。
ただ、あれから他の先輩達にも「お、ハムの人」とか「ハムの人だ」って言われてしまって、終いには監督にまで「早く名前を覚えてもらえるように頑張れよ」とか言われちゃった。
コーチからは「テレビの見過ぎじゃないのか?」なんて言われる始末で・・・さすがにちょっと困ったなぁ。


それよりあの美容院、次はいつ行けるだろう。

また彼に会えるといいな。



シーズン中は忙しくて髪を切りに行くどころじゃなかったけど、さすがに伸びてきたのを放置する訳にも行かず・・・僕はまたあの美容院へと足を運んだ。

(あ、いた・・・)

新人だからか、この間と同じように今日も掃除に専念している。
でもあんなに腕が良いんだから、きっとすぐ人気者になっちゃうんだろうな。

「いらっしゃいませ、佐藤様。お待ちしておりました」
「あの・・・切ってもらうのを茂野さんでお願いできますか?」

僕のリクエストに、受付のスタッフさんはちょっと怪訝そうな顔をして聞き直して来た。

「・・・茂野でございますか?まだ新人ですが・・・よろしいのでしょうか」
「あ、はい。前にも担当していただいたので・・・」
「そうですか。かしこまりました」

お店の人は納得すると、営業スマイルですぐに彼を呼んでくれた。
呼ばれた彼はビックリした様子でこちらへ近付いて来る。
もう僕のことなんて忘れちゃってるかなぁ・・・。

「アンタ、この間の・・・?」

あっ、覚えていてくれたんだ・・・!!

何だか知り合いができたみたいで、僕はとっても嬉しかった。



今日も前と同じ奥の席だった。
他にも空いている場所はあったんだけど、彼がそこへ連れて行ってくれたから。
そして先回と同じように切ったり剃ったり洗ったりしてもらってたんだけど・・・でも今回の僕は大失態をやらかしてしまった。

髪を切ってもらうまでは良かったんだ・・・ただ、また彼に見とれちゃってボーッとしちゃってたけど。
顔剃りも何とか鳥肌を堪えてキレイにしてもらった。
でも時々彼の指が僕の唇を掠めるもんだから、耳たぶ以上にむずむずしちゃって大変だったんだけど。
そしてやっぱり笑われていたような気がする。

問題は髪を洗ってもらう時に仰向けになったら・・・急に睡魔に襲われて・・・頭を梳いてもらう気持ち良さも相まって、僕は不覚にも寝てしまった!
たいした時間ではなかったみたいだけど、彼は無理に僕を起こさず眠らせてくれてたらしい。

・・・実は、昨日は反省点の多い試合でなかなか寝付けなかったんだ。
まだまだだなぁ、僕も・・・。

「あの・・・今日もありがとうございました茂野さん。すいません、僕途中で・・・」
「・・・いや別に。リラックスできたんならそれで良いんじゃないっスか」

・・・あれ?
今、ちょっと笑った・・・?

それにしてもビックリしたなぁ・・・起きた時、目の前に彼の顔があって。
起こすタイミングを窺ってたのかな?
そう言えば、寝てる間何かがほっぺたを突いていたような気がしたけど・・・もしかして起こそうとしてくれてたのかな。
うーん、悪いことしちゃったなぁ・・・。

でも、本当は・・・ビックリしたって言うよりもドキドキしちゃったんだ。
カッコイイ人はアップになってもカッコイイんだって、改めて思ったよ。



・・・また来てしまった。

「こんにちは、茂野さん」
「・・・ども」

先回、居眠りするという大失態を犯してちょっと来にくかったんだけど・・・髪は伸び続けるし、切るならやっぱりここだし。
挨拶を交わす彼は相変わらず仏頂面してるけど、同じ年くらいで体育会系の人なんて何だか他人とは思えないし。

・・・あれ?何か言い訳ばっかりみたいだな、僕。
一体何の言い訳なんだろう・・・。

それでも、毎回彼も別に嫌がらずにやってくれるから、それでいいと思っていたんだ・・・その時までは。

「今日もよろしくお願いします」
「・・・あ、悪ィけど」
「え?」

一瞬、何を言われたのか分からなくて聞き返した。

「ああ、すみません佐藤さん。今日、茂野は先約があって・・・」
「・・・あ・・・そ、そうなんですか」
「今日は別のスタッフが担当させていただきます」
「あ、はい、お願いします・・・」

そっか・・・そうなんだ、残念だなぁ。
予約した時に聞いておけばよかった。


・・・?
あれ・・・何だろう・・・胸にポッカリ穴が開いたような気がするのは。

どこからともなく吹いて来る風が、冷たく僕を通り過ぎて行った。



どんどん軽くなって行く頭と反比例して、僕の心はどんどん重く沈んで行く。

(何だろう・・・この気持ち・・・)

彼が担当してくれるものとばかり思っていたから、正直ガッカリしちゃったのかな。
・・・いや、だったら僕が彼を指名しておけば良かったんだ。
そうだよ、あんなに腕が良いんだから、すぐ人気者になっちゃうんだって自分でも思ってたじゃないか。
それに彼がいつでもいるとも限らないんだし。

でも・・・。

このやるせない気持ちは何なんだろう。
せっかく打ち解けてきたと思ったのに。
もっと彼と話が出来ると思ってたのに。

(やけにザワザワするな・・・)

うるさいのは周りの雑音?
それとも僕の心・・・?


フロア中央の今日の席は、いつもより騒がしい気がした・・・。



「かゆい所とかないですか?」
「あ、はい、大丈夫です」

今日のスタッフさんも丁寧に髪を洗ってくれる。
でも・・・彼ほどの力強さは無くてちょっとだけじれったい気もする。

「あの・・・佐藤様、先日はどうも茂野が失礼致しました」
「え・・・?」
「洗髪時間が長過ぎましたよね。お客様が疲れてしまうといけないので、洗うのは丁寧でも迅速にって言っているんですが・・・本当にすみませんでした」
「あ、いえそんな・・・」

どうしよう・・・僕、何てことをしてしまったんだろう・・・まさか彼が叱られていたなんて!
きっと怒ってるだろうな。
謝らなきゃ・・・。

「でも話は弾んだんじゃないですか?茂野は野球詳しいですからね」
「えっ・・・」
「肩を壊してしまったみたいですけど、昔は結構な野球少年だったらしいですよ。リトルにも在籍していたみたいですし」
「・・・!?」

そ、そんなこと初めて聞いた・・・だって僕の前では一度だって話したことないし。
まさか彼が野球をやっていただなんて・・・。

どうして話してくれなかったの?
僕と話をするのが嫌だったの?

もしかして・・・僕が野球選手だと分かっていて・・・?


その日、結局彼と話をすることなく店を出た。
・・・心の隙間風は強く冷たいものになっていた・・・。



今日も指名をしないで来たけど、お店のスタッフさんは僕を見るなり彼を担当に付けてくれた。
だから僕は開口一番、先日のことを謝った。

「茂野さん、あの・・・この間はすみませんでした。僕が寝ちゃったことで叱られてしまったみたいで・・・」
「あ?・・・ああ、別に大したことじゃねぇし・・・」
「本当にすみませんっ!」

心から謝罪をしなくちゃ。
これで許してもらえるとは思わないけど・・・言うべきことは言っておかなくちゃいけない。
それで嫌われてもそれは自業自得だ。

「・・・も、いいって。席に案内するから」

決まり悪そうにそう言って前と同じ一番端の席へと歩き出す。
定番となりつつあるそこへ座ってから、僕はチラリと彼の表情を窺い見た。
でもそこには何だか楽しそうに準備をしている彼がいた。

・・・怒ってないのかな?

少し安堵しながら、僕は彼が巻くタオルを待った。



「茂野さん、野球って・・・」
「へっ?」
「茂野さんにとって野球って・・・どんな存在ですか・・・?」

思い切って聞いてみた。
野球をやってる僕に野球の話をしないのには、何か理由があるんじゃないかと思う。
それが何なのか・・・を知りたくない訳じゃないけど、それよりも僕の存在自体が迷惑に思われているんじゃないかということの方が怖かった。
だから・・・。

「・・・何でんなこと聞くんだ?」
「だって・・・」

怖いから・・・キミに嫌われたくないから・・・。
本当は野球のことじゃなくて・・・自分のことをどう見てるのか知りたいんだ僕は・・・。

「・・・アンタさ、横浜のリトルリーグにいただろ?」
「え・・・」
「オレも横浜にいたんだ」
「・・・!!」

う、うそ・・・同郷なの!?

思いも寄らない展開に、僕はパニックになりかけた。



「アンタとは違うリトルのチームにいたんだけど、アンタのことは知ってたよ。すげぇ上手いキャッチャーがいるって噂になってたからな。いつか対戦してぇと思ってた」
「・・・」
「けどその機会は、丁度オレが肩を壊して投げられなくなった頃にやって来た。あん時オレは壊れた肩を心底恨めしく思ったさ」

そ・・・そうなんだ・・・知らなかったな、彼のチームと試合していたなんて。

「ところが、『この肩治してリベンジしてやる!』って思ってた矢先、アンタはいなくなっちまった」
「あ・・・」

そうか・・・あの頃の話なんだ・・・。
辛かったあの頃の・・・。

「その頃僕は・・・その・・・ちょっと家庭の事情で野球が続けられなくなっちゃってて・・・」
「ふーん・・・アンタにもいろいろあったんだな」

詳しいことは言えないけど・・・あの頃の僕は尋常じゃなかった。
だからどこか野球に対し歪んだ発想をもってしまった時期もあった。
でもプロになった今は、もうそんなことはない。
優しい祖父母がそれを教えてくれたから。

「野球ってのはオレにとって人生を懸けたシロモノだったからな。だから肩が治らないって分かってからは何にも手に付かなかった。ただ見てるだけだったんだ・・・」
「・・・」
「でもそんな時、テレビで活躍してるアンタを見た。同い年でありながらくすぶってるオレと違って生き生きと野球やってるアンタが眩しく映った。・・・羨ましかった」
「茂野さん・・・」
「ずっと野球に縛られてたのを解放してくれたのがアンタの存在だったよ。だから今はもういいんだ」

きっと辛かったんだろうな・・・彼にとって野球は人生の全てだったんだから。

「だからアンタがこの店へ来た時・・・正直ムカついた」
「・・・はぁ?」

いきなり突拍子も無いことを言われて、僕は面食らってしまった。


「な、何で・・・」

ムカつくって・・・僕、キミに対して何かしたっけ???
何もしてないと思うんだけど・・・?
それとも知らないうちに失礼なことしてたのかなぁ・・・。

(あ!分かった、きっとこの間の居眠りがいけなかったんだ・・・!)

・・・いやいや、僕と初めて会った時って言ってたじゃないか。
居眠りはついこの間のことだから違うし・・・。

うーん、分からない・・・どうしよう・・・嫌われちゃってたらどうしよう、僕・・・。


・・・あっ、そうか!
も、もしかして僕が野球で成功したから・・・?

茂野さんは肩を壊して野球が出来なくなったのに、プロになった僕がノンキにここへやって来たからじゃないの?
そうだ・・・きっとそうだ!
さぞ腹立たしかったことだろうな・・・。

「・・・茂野さん、僕・・・」

何と言ったら分からず、僕は言葉を呑み込んだ。
だって・・・じゃあどうしたらいいの・・・?
・・・イヤだ・・・嫌いにならないで・・・っ!!

自分の都合の良いようにしか考えていない勝手な僕に、彼から意外な言葉が降って来た。

「だってアンタさ・・・オレのこと覚えてなかっただろ?」
「・・・は?」

ど、どういうこと・・・!?



覚えてなかったって・・・一体どういうことなんだろう?

「あの・・・僕、どこかでキミと会ったっけ・・・?」

もう何が何だか分からなくなって泣きたくなった。
僕はいつこの人を無視してしまったんだ・・・?

「あ、いや・・・そうじゃなくってさ・・・」
「え・・・?」

見上げる僕へ、彼が決まり悪そうに目線を寄こす。
・・・あれ?何だか顔が赤い?

「いや、その・・・それはだな・・・あー・・・」
「・・・?」
「その・・・さ」
「?」

そ、そんなに言いにくいことなの・・・!?

「・・・だぁ~っもう!!悪ィ!ソレ、単なる八つ当たりなんだっ!」
「は・・・はぁ!?」

こ、今度は何!?
何が八つ当たりなの・・・!?
鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしているであろう僕に、茂野さんは本当に申し訳なさそうな表情をした。

「だからさ、アンタがオレを覚えてるはずなんかないんだけど・・・何せオレ、あの時試合に出てないし」
「あの時?」
「あー、だからリトルの時の試合・・・」
「あ、僕の所属するチームと当たったっていう試合?」
「そっ。だからムカついたのはあの頃を思い出してちょっと感情的になっちまっただけで・・・いや、ホント悪ィな!」

そう言って照れ笑いする彼に、僕は肩から脱力してしまった。
よく分かんないけど・・・怒ってる訳じゃないんだよね?

そっか・・・昔、僕がキミに気付かなかったから拗ねてただけなんだ・・・何だ、そうだったんだね!
せっかく試合したのに、試合に出てなかったキミに僕が気付けなかったから・・・。

「・・・って、そんなムチャな~!!」

思わず声を荒げてしまった僕に、彼は「しーっ、しーっ」と人差し指を立てた。



彼のハサミさばきは今日も素晴らしく、僕はまたウットリと見とれてしまった。

「・・・何?オレってそんなにカッコイイ?」

思っていたことを言われてしまって頬がカァッとなる。
鏡から外した視線のやり場に困っていたら耳元で囁かれた。

「アレ?もしかして・・・図星?」
「~~~!!」

只でさえ耳は弱いのに、そんな風に息を吹き掛けられたりしたら鳥肌が・・・。
って、笑ってる!?

「アンタさ、ホントここ弱いのな」

そ、そんなバカにしなくても・・・。

「でもそーゆうトコ、好きだな」

好きだと言われても・・・。

・・・!?えっ?好き?
何が・・・?

「し、茂野さん・・・今・・・?」
「『吾郎』でいいぜ。オレ達タメだし」
「あ・・・。ご、吾郎・・・くん?」

下の名前で呼ぶなんて・・・何だか特別な感じがするなぁ。
・・・じゃなくて!

「吾郎くん・・・何が好きって・・・?」

僕の質問に答える間もなく、彼が顔を近づけて来る。
人差し指で僕のアゴをツーッとなぞると、また耳元で囁いた。

「なぁ・・・今日も剃る?」

その低く抑えられたトーンに、僕は完全ノックアウトされた。



それから僕達は急速に仲良くなった。
『仲良く』なんて、まるで小学生みたいだけど・・・でも僕はこれまであまり人と深く関わることが無かったから、それだけでもすごい進歩なんだ。

「・・・え?ワザと・・・?」
「だってアンタの寝顔、見てて全然飽きなかったしさ」

以前、洗髪してもらってる最中に寝てしまって本当に申し訳ないと思ったんだけど・・・でも彼は僕を起こすどころかずっと寝顔を見続けていたらしい。
さらには頬をつついて遊んでいたなんて・・・悪趣味だなぁ、もう!

「だって何やっても起きねぇからさ。それに前日の試合・・・オレも見てたんだよ」
「あ・・・」

そっか・・・僕が寝不足なの知って、そっとしておいてくれたんだね。
お店の人に叱られるのを分かってて。

優しいんだな・・・。

「・・・っ」

あ、また・・・彼の指が唇に触れた。
「危ないから目ェつぶってろよ」って言われたものだから、顔を剃ってもらってる間は目が開けられない。
彼は今、どんな風に作業しているんだろう?
一体どんな表情で・・・?

今度は指の腹で少し強めになでられた。
・・・どうしよう・・・耳を弄られる以上にお尻の辺りがむずむずする。
見えないから余計敏感になってるみたいだ。

「・・・プッ・・・ここも弱いんだ?」

・・・!?

・・・ちょっ・・・ももも、もしかして・・・ワザと触ってるんだな~!?
見えないのをいいことに酷いじゃないかっ!


顔剃りが終わった後、彼に向かって僕は思いきり頬を膨らませた。

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